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2017年12月7日更新

労働者自主福祉講座・特別講演会を開催!

慶応大学 井手英策教授

 11月14日、大阪労福協として、労働団体や労金・労済の事業団体を含めた労働者福祉推進検討委員会の設置を契機に、今後の方向性や取り組むべき課題等の認識を共有する機会として、慶応大学の井手英策教授を招いて「日本の貧困と格差是正」をテーマに特別講演会を開催しました。

  突然の解散・総選挙の結果を受けての開催となりましたが、連合大阪構成組織を中心に100名を越える参加者を引き付けるセンセーショナルな講演は、1時間30分の講演時間を感じさせない充実した内容でした。

  「どんな社会をめざすのか」という問い掛けに” ハッ“とした思いを感じられた方々も多かったのではないでしょうか。

  私たちが日常の生活を送るうえで「子育て、教育、老後、病気、住宅・・・」などの問題は避けて通れない課題であるにも拘らず、現在社会では「自己責任」論が蔓延し、税の使われ方は、高齢者向けの支出に対し現役世代向けの支出が低い。しかも、この20年で世帯収入400万円未満は47%に達し、貯蓄ゼロ世帯が15.6%、単身世帯の5割が貯蓄ゼロとなっており、自己責任社会なのに貯蓄減少が生活不安に直結している現実を鋭く指摘された。

  一方、内閣府の「国民生活に関する世論調査」においても、老後の生活設計に不安を感じている人も55.7%に達し、「自己責任」が果たせず命を絶った男性労働者が急増した1997年以降の厚生労働暑「自殺対策白書」の背景にも話は及んだ。

  経済の成長路線は、本当に選択肢足り得るのか? 戦後の自民党政治のもと、不景気になれば公共事業と減税を繰り返してきた中、「経済成長の差」が将来不安に繋がっているという講師の説明を聴き、ある意味納得せざるを得ませんでした。

  では、どうするのか。不安なときに痛みと喜びを分かち合う『頼り合える社会』を構築しよう。その手段は、税で『未来の安心を買う』、税は『負担』ではなく『みんなの蓄え』、税は『何に使うのか、誰のために使うのか』が重要。そのためには、『政府は信じられない』を終わらせ、『政策の見える化』を進めること、そして、品位ある命の保障+尊厳ある生活保障=『頼り合える社会』を構築しよう。との訴えに、多くの参加者が共感したのではないでしょうか。

労働者自主福祉講座「日本の貧困と格差是正」